物心ついた時からずーっと婆さん

先日、珍しく実家から電話がありまして

「上守の婆さんが死んだ」

という報告でした

 

かかりつけの病院に薬をもらいに行ったときに、眠たいと言ったらストレッチャーで横にならせてくれたらしく、寝るわ~と言って寝たらそのまま死んでたらしい

 

まさに大往生

大往生と言えば雷電

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この婆さん、俺様が保育所に通う子供のころから婆さんだった

中学生のころ、爺様が死んで葬式で会った時も婆さんだった

結婚して妻を紹介しに行った時も婆さんだった

ずーっと婆さん。ある意味、不老(不死ではなかったが)

実は妖怪だったのではないか?と思っている

 

婆さんの家は、海が目の前の家

冬になると白鳥がやってくる家

白鳥が玄関をくちばしでノックして、えさをねだりに来る家

油断して玄関を開けていると、白鳥が勝手に家に入ってきて食い物を荒らされる家

家の中にいて白鳥に追いかけられて泣いた記憶がある、すごい家

そんな家に住んでいた妖怪婆さん

 

今年はコロナのせいで青森に帰らないことにしたが

来年か再来年には帰れると思う

その時は、婆さんの家にも行こうと思う

 

死んだことになっているが、婆さんの家に行ったら会える気がしてる

他の人には見えないし会えないんだろうけど、俺様には見えるし会えるはず

 

 

「おうおうよぐ来たな、ドーナッツ作っておいだぞ。食うか?」

行くことを伝えると、婆さんお手製の絶品ドーナツを作って待ってくれていた。

婆さんの家に着く何時間も前から、玄関の前に立って待ってくれていた婆さん

 

きっと、今度行く時も待ってくれているはずだ